ミニ日記イラストまとめVol.10
世の中には壊れることでバリューを発揮するものがあるということを、
ヒーロー番組ファンはよく知っている。
調味料も必殺技も、多すぎず少なすぎず
絶妙なタイミングで適量を放てるヒーローでありたい。
正しいことと間違っていることの間にある、
ぼんやりとしたニュアンスを汲み取ることができる人でありたい。
子どもからピーターパンよりも魅力的に感じてもらえる大人であり続けたい。
小さな部屋の小さな戦いも、ほんの少し眺める角度を変えるだけで
地球の存亡をかけたスペクタクルムービーに変貌する。
少しくらいの失敗や不恰好も、積み上げればカッコよく飛ぶためのジャンプ台になる。
今はまだできないことも、それを補う知恵や工夫で対等に渡り合うことだってできる。
傑出した人物を前にすると、しらじらしいポーズでも社交辞令でもなく、
自然と敬う言葉が出てくる。
顔がほころぶ欲張りは、冴えない出来事を良く見せる魔法をかける。
ぼくたちが持っている当たり前は、どこかの時代にどこかの誰かが始めた新しい試み。
いつからか物の声は聞こえなくなってしまったけど、
大人になって得た知識や技術や経験から彼らの声を翻訳できるようになったりもする。
億劫で片付けるのを後回しにしていたものが、忘れた頃に
また活躍したりするからいつまでも部屋が片付かなかったりする。
洗練されていく便利な世の中に感謝しながら、
ほんの少しのめんどくさいを楽しめるくらいの心の余白をいつも持っていたい。
献身に満ちた腕に抱えられ空を飛んだときの光景は、
大人になった自分の背丈でもなかなか越えることができない。
与えることで伝える愛があって、与えないことで教える愛もある。
快盗や鑑定士じゃなくても、価値のわかるお宝がある。
臨場感のある映像が撮れるまで、何度も何度も走ったり飛んだり
食べたり笑ったり泣いたりする役者さんたちはとてもすごい。
カッコよさの中に愛嬌のある仕草があったりすると、
親しみがわいて好きになる入り口が見つけやすくなる。
大事な人の大切にしているものは、疎いなりに理解したいし応援したい。
おもちゃの武器では世界を救えないけど、子を案ずる大人たちの心を守ることができる。